[ti:決闘高田の馬場]
[ar:三波春夫 (みなみ はるお)]
[al:長篇歌謠浪曲集]
[by:]
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[00:00.00]決闘高田の馬場 - 三波春夫 (みなみ はるお)
[00:10.56]詞:北村桃児
[00:21.12]曲:山倉たかし
[00:31.68]江戸は夕焼け燈ともし頃に
[00:42.61]夢を求めてみなし子が
[00:49.40]
[00:50.57]國の越後の空を見る
[00:57.65]顔も赤鞘安兵衛(wèi)が
[01:04.55]
[01:05.12]何時か覚えた酒の味
[01:15.28]
[01:25.20]喧嘩するなら相手になろうか
[01:36.03]俺は天下の素浪人
[01:42.68]
[01:43.87]真武士なら男なら
[01:50.78]
[01:51.28]やると決めたら安兵衛(wèi)は
[01:58.09]
[01:58.72]行くぞ白刃の只中へ
[02:09.19]
[02:14.88]のり屋のばあさんが差出した
[02:22.62]
[02:27.18]手紙を開く中山安兵衛(wèi)
[02:34.80]
[02:36.13]急ぎしたため參らせ候
[02:38.00]堀內(nèi)源左衛(wèi)門先生
[02:40.85]道場で深く知り合い
[02:45.27]叔父甥の義を結(jié)んだるこの菅野
[02:51.50]
[02:52.52]引くにひけない武士の意地
[02:55.29]村上兄弟一門と
[03:00.75]高田の馬場で果し合い
[03:05.41]
[03:10.67]六十すぎた拙者には
[03:15.51]勝目は一つも御座無く候
[03:20.91]
[03:21.71]後に殘れる妻や子を
[03:25.96]
[03:28.34]お願い申す安兵衛(wèi)殿
[03:35.23]
[03:36.59]文武秀れたそなたじゃが
[03:41.69]酒をつゝしみ身を修め
[03:46.30]
[03:46.96]天晴れ出世なさるよう
[03:52.23]草葉の陰から祈り參らせ候と
[03:57.18]涙で書いた遺言狀
[04:16.53]
[04:20.89]「ばあさん今何ん刻だ
[04:22.66]
[04:23.87]何に辰の下刻かうーむ
[04:27.26]高田の馬場まで後半刻
[04:29.41]南無や八幡大菩薩此の安兵衛(wèi)が
[04:32.58]行きつくまでは
[04:33.69]叔父の身の上守らせ
[04:35.91]給えばあさん水だ水を呉れ」
[04:39.39]
[04:43.70]関の孫六わし摑み
[04:50.85]
[04:54.33]牛込天竜寺竹町の
[04:57.21]長屋を飛出す安兵衛(wèi)は
[05:00.93]
[05:01.97]小石をけとばし砂巻き上げて
[05:05.07]
[05:05.80]宙飛ぶ如く駆けてゆく
[05:09.94]
[05:19.26]此れを眺めた大工に左官
[05:21.19]床やも八百やも
[05:22.26]米やのおやじも魚やも
[05:24.48]それゆけやれゆけ
[05:26.90]安さんが大きな喧嘩を見つけたぞ
[05:31.32]今夜はタラフク呑めそうだ
[05:33.89]後から後から付いて行く
[05:36.07]一番後からのり屋の婆さん
[05:40.54]息を切らして
[05:42.22]ヨイショコラショ
[05:44.00]
[05:44.51]ヨイショコラショ
[05:46.25]
[05:46.93]安さん安さん
[05:47.96]喧嘩は止しなとかけてゆく
[05:58.63]
[06:05.59]高田の馬場に來てみれば
[06:17.23]卑怯未練な村上一門
[06:20.73]わずか二人を取り囲み
[06:23.71]白刃揃えて斬りかゝる
[06:26.38]
[06:29.45]哀れ菅野と
[06:32.94]若黨は次第次第に
[06:38.22]追いつめられて
[06:40.25]すでに危うく見えた時
[06:43.24]
[06:44.09]馬場に飛込む安兵衛(wèi)が
[06:48.85]関の孫六抜く手も見せず
[06:52.34]村上三郎斬り捨てゝ
[06:55.45]
[07:02.93]天にも轟く大音聲
[07:12.24]中山安兵衛(wèi)武庸が
[07:15.15]叔父の菅野に助太刀致す
[07:18.24]名乗りをあげて
[07:20.10]さあ來いと脇差抜いて
[07:23.44]左手に天地に構(gòu)えた二刀流
[07:28.39]
[07:31.27]右に左に斬り捲くる
[07:36.05]折しも叔父の背後から薙刀持って
[07:42.26]祐見が斬り下ろさんとした時に
[07:47.00]
[07:47.73]撥止投げた脇差が
[07:51.19]背中を貫き見事倒した有様は
[07:56.68]さながら鬼神か天魔の業(yè)か
[08:00.34]かたずを呑んで見ていた群集
[08:03.82]どっとあげたる歓聲が
[08:08.34]高田の馬場にこだまする
[08:30.68]
[08:39.80]剣がきらめく高田の馬場に
[08:50.33]桜吹雪が舞いかかる
[08:56.94]
[08:58.21]勝って驕らぬ爽やかさ
[09:05.13]花の青年安兵衛(wèi)の
[09:12.53]顔に明るい春の風