[00:24.93]歩き慣れた道 油泥とナズナの匂い [00:31.18]常夜灯に交わる粉末のムーンライト [00:37.28]満ちてはいないが不足もない凡庸の土地に [00:43.58]何も残せてない 持ち帰ってもいないな [00:49.97]取り返せぬ青春の残照をまだ追いかけている [00:56.32]壊された展望台 手放して日の浅い生家を遠目に [01:02.65]今でもモラトリアムの森に入って探している [01:09.02]変わることに期待している [01:14.85]始まりの晩に失って 此処ではない方へ向かって [01:21.07]帰ることはないと後ろめたく描いた未来で [01:27.54]それでも美しくはないが [01:30.63]代えのない原風景を君に見せたいんだ [01:35.90]今の俺はどうか [01:40.20]Lowland [01:53.55]狂い咲く花の色 フィルムに焼く記憶 [01:59.49]衰えては暮れる紫のリバーサイド [02:05.74]辺りを望めば汚れが目につく褪せた土地だ [02:12.06]それを悲しいとも思えないくらいに [02:18.52]凋残や不遜の心だけじゃないとわかっているが [02:24.65]ひとつ屋根の下 隠し事は山ほどあって度し難い [02:30.85]それでもこの低地で暮らした銘々の出来事を [02:37.22]供養したいと足掻いている [02:43.23]塗り潰しても消えなくて 血肉となり貫いて [02:49.56]足取りひとつを鈍らせてしまうような思いが [02:55.89]留まる寂寥の大気 [02:59.00]流れる持続低音に恥じないだろうか [03:04.33]今の俺はどうか [03:08.46]俺にとって悔やみ足りない [03:14.95]今を言葉に [03:20.73]正しくあることであなたが [03:24.50]正しかったことを [03:29.99]日傘を取っ払い誇れるまで何を為す [03:34.07]始まりの晩に失って 此処ではない方へ向かって [03:40.04]帰ることはないと後ろめたく描いた未来で [03:46.35]それでも美しくはないが [03:49.45]代えのない原風景に顔向けできるか [03:54.86]今はまだ早いな [03:59.22]Lowland [04:00.71]