[00:00.000] 作词 : Motoo Fujiwara [00:00.515] 作曲 : Motoo Fujiwara [00:22.34]K [00:24.45] [00:27.01] [00:01.30]週末の大通りを 黒猫が歩く [00:06.46]御自慢の鍵尻尾を水平に 威風堂々と [00:11.83]その姿から猫は 忌み嫌われていた [00:17.07]闇に溶ける その体目掛けて 石を投げられた [00:21.70] [00:27.60]孤独には慣れていた 寧ろ望んでいた [00:32.88]誰かを思いやる事なんて 煩わしくて [00:38.21]そんな猫を抱き上げる 若い絵描きの腕 [00:43.33]「今晩は 素敵なおチビさん 僕らよく似てる」 [00:47.99] [00:48.96]腕の中もがいて 必死で引っ掻いて  [00:53.98]孤独という名の逃げ道を [00:57.44] [00:58.05]走った 走った 生まれて初めての [01:02.82]優しさが 温もりが まだ信じられなくて [01:07.94] [01:08.94]どれだけ逃げたって 変わり者は付いて来た [01:13.60] [01:18.71]それから猫は絵描きと 二度目の冬を過ごす [01:23.80]絵描きは 友達に名前をやった  [01:27.02]「黒き幸」ホーリーナイト [01:29.08]彼のスケッチブックは ほとんど黒くめ尽くめ [01:34.15]黒猫も 初めての友達に  [01:37.10]くっついて甘えたが ある日 [01:39.38] [01:39.80]貧しい生活に 倒れる名付け親  [01:44.66]最後の手紙を書くと 彼はこう言った [01:48.14] [01:48.80]「走って 走って こいつを届けてくれ [01:53.52]夢を見て 飛び出した僕の 帰りを待つ恋人へ」 [01:57.88] [01:59.09]不吉な黒猫の絵など売れないが  [02:01.56]それでもアンタは俺だけ描いた [02:03.90]それ故 アンタは冷たくなった  [02:06.53]手紙は確かに受け取った [02:10.33] [02:28.75]雪の降る山道を 黒猫が走る [02:33.71]今は故き親友との約束を その口に銜えて [02:38.80]「見ろよ、悪魔の使者だ!」 石を投げる子供 [02:43.97]何とでも呼ぶがいいさ  [02:45.84]俺には 消えない名前があるから [02:48.97]「ホーリーナイト」「聖なる夜」と 呼んでくれた [02:53.83]優しさも温もりも 全て詰め込んで 呼んでくれた [02:59.00]忌み嫌われた俺にも 意味があるとするならば [03:03.95]この日のタメに生まれて来たんだろう  [03:06.77]どこまでも走るよ [03:08.31] [03:09.30]彼は辿り着いた [03:11.76]親友の故郷に 恋人の家まで  [03:16.20]あと数キロだ [03:17.72] [03:18.33]走った 転んだ すでに満身創痍だ [03:23.19]立ち上げる間もなく 襲い来る 罵声と暴力 [03:28.19]負けるか俺はホーリーナイト 千切れそうな手足を [03:32.91]引き摺り なお走った 見つけた! この家だ! [03:37.27] [03:38.30]手紙を読んだ恋人は もう動かない猫の名に [03:41.99]アルファペット1つ 加えて庭に埋めてやった [03:45.92]聖なる騎士を埋めてやった [03:48.33] [03:49.69]終わり